はじめての接待交際費・福利厚生費
いつもブログを読んでくださり、誠にありがとうございます。
得意先と飲食に行ったり、社員と旅行に行ったりすることはよくあると思います。 そしてこうした出費のなかに、ついつい、個人的なものもはいってしまうことも。 今回のブログは、こうした出費分類と節税のしかたを書いてみます。
「20代の個人事業主、30代の会社社長の場合」
自分のプライベートで使用するブランド品や仲間との飲食代で数十万の支出も めずらしくありません。確定申告時に領収書の束をみると、これらの支出金額が業務 に必要なものか、単なる遊び金か判断に迷うことがあります。
「遊ぶ金は、会計上、どう処理されるか?」
20代、30代の経営者の場合、まだまだ遊びたい盛りのためか、 領収書を整理していても、「これは、遊んでいるのかな?」 という臭いを感じるときがあります。 取引先と遊んだら交際費として経費になります。 社員みんなで遊んだら福利厚生費として経費になります。 社長が自分のプライベートで遊んだら、法人の場合、役員への貸付金、個人の場合、 事業主貸となり、経費にはなりません。
「そもそも交際費とは」
交際費等とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業 に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為(以下「接待等」といい ます。)のために支出する費用をいいます。 具体例としては、以下のようなものがあげられます。 ・料亭、クラブ等での接待費用 ・旅行、感激等への招待費用 ・中元、歳暮等の贈答費用 ・慶弔、禍福費 ・ゴルフ接待費用等 ただし、次に掲げる費用は交際費等から除かれます。 福利厚生費:従業員の慰安のための運動会、演芸会、旅行等の費用 飲食費等:飲食その他これに類する行為のために要する費用で、一人当たり の支出額が5000円以下であるもの 広告宣伝費:当社の社名、製品入りのカレンダー、手帳、扇子等の贈与費用 会議費:会議に関連して支出した茶菓、弁当等の供与費用 取材費:出版物や放送番組の取材の費用 交際費は、得意先や仕入先等の取引を円滑にする目的で支出し、 本来は事業遂行上、必要なものです。しかし、無駄な交際費がたくさん出ると、 法人の場合、資本の充実を阻害するおそれもあることへの政策的配慮から、 一定の金額は経費に落ちません。
「そもそも福利厚生費とは」
専ら従業員の慰安のために行われる運動会、演芸会、旅行などのために通常要する費用について は交際費等から除かれ、福利厚生費などとされます。 また、社内の行事に際して支出される金額などで、次のようなものは福利厚生費となります。 ・創立記念日、国民の祝日、新社屋の落成式などに際し、従業員におおむね一律に、社内において 供与される通常の飲食に要する費用 ・従業員等(従業員等であった者を含みます。)又はその親族等のお祝いやご不幸などに際して、一 定の基準に従って支給される金品に要する費用 (例えば、結婚祝、出産祝、香典、病気見舞いなどがこれに当たります。) 社員と飲食に行ったり、社員へ祝い金を出したり、あるいは、社員の健康診断を頼んだ 場合などは、福利厚生費で処理しています。
「領収書の区分」
領収書の丸投げはウエルカムですが、 領収書を預かっただけでは、接待交際費と福利厚生費の区分をつけるのは、困難です。 そのため、領収書には、取引先の名前や店名、日にちなどが記載されているか を確認して丸投げすると、経費の拾い洩れが減り、税金対策となります。 それが忙しくて困難であれば、 せめて、プライベートで遊んだ分は区分しておいたほうがいいと思います。 税金対策は、地道にコツコツやるのが、一番の近道です。